理系の就職活動と文系の就職活動とでは進め方が異なります。理系学生は実験や研究で多忙ですし、企業側が新卒採用に求める資質が理系と文系とでは違うため必要な準備も変わるからです。
今回は、理工系ならではの強みをいかして新卒採用を行う企業に対して、効率的に就活を行うためのポイントについてご紹介します。
効率的な理系就活!多忙な理系学生は早め早めの準備が肝心
大学のスケジュールと就活のスケジュールを把握しておく
理系学生は実験や研究など専攻している課題に費やす時間も長く、就職活動と学業との両立は大変です。就活成功のカギとなるのが、何よりもスケジュール管理です。
エントリーしたい企業の採用選考スケジュールと大学関係のスケジュールを把握して、両立できるようにおきましょう。
就活スタートダッシュを叶える事前準備
多忙な理系学生にとっては数うちゃ当たる方式で何十社もの企業の就活を並行して進めることは難しいものです。
具体的な就活行動を始める前にしっかりと考え方や方向性をまとめておくことで、限られた企業に対して効率的に就活を行うことができます。
経団連が加盟企業に求める就活エントリー解禁の日には、希望する企業のセミナーや企業説明会に参加できるように、あらかじめ自己分析や業界研究、企業・職種研究などを学業の合間に進めておきましょう。
文系の学生よりも就活に使える時間が限られていることを肝に命じて、インターネットで業界リサーチをするなどのちょっとしたことに1日10分を費やすだけでも、余裕をもって有利に就活を進めることができますよ。
行きたい企業ランキング以外にも幅広く企業をチェック
就職活動を始めるにあたり、就職に関する膨大な情報を網羅するリクナビなどのサイトを利用して就活したい企業や就活の進め方の情報を集める人は多いと思います。
全国の大学生を対象とした就職希望企業ランキングの類も、理系と文系、大卒と院卒、男子と女子などのさまざま属性に応じた行きたい企業ランキングを発表しているので参考にされることでしょう。
就職希望先の決定にランキングはひとつの目安となります。しかし、理系学生が専門性を活かせるような自分にとってキラリと光る企業を見つけるためには、ランキング以外でも企業の情報を広く集めるとよいでしょう。
ランキングに掲載されるような誰もが知る大手企業にこだわらず、ベンチャー企業など幅広く新卒採用を行う企業にも目を向けることで、思いもよらなかった素敵なキャリアが実現するかもしれません。
就活相手の企業が評価する理工系就活生の強み
専門性から汎用性への応用
専門分野を活かした職種や業界への就職を目指すのは理系ならではの選択です。しかしイノベーションによりこれまでなかった領域は今後もビジネスの分野で生まれていくでしょう。
これまでにない新しい技術や知識へとアップデートして対応できる、専門とは異なる分野へも知識を活かすことができる応用力も理系の勉強を行う中で培った基礎力、資質です。
科学的、論理的思考
理系学生が得意とするのが科学的、論理的思考です。企業は科学的、論理的思考がビジネスにおいて汎用力が高いと考え、たとえ専門外の分野でも理系出身者は活躍してくれるだろうと期待、評価しているのです。
実験や研究を通じて得た観察力は現状把握力に、試行錯誤した経験は改善行動に、実験を成功させるために課題に対して仮説を立てて遂行する能力はビジネス上の問題解決能力として応用できるでしょう。
マルチタスク能力
企業に就職すれば、専門分野だけに携わっていればよいこということはありません。複数のタスクを同時進行させていく能力が不可欠です。
学業に加えてアルバイトやサークル、さらに就活も行う理系学生はマルチタスクをこなす実地訓練を受けているようなものです。知性と思考能力に加えて物事を処理する力が企業にとって魅力的な人材と捉えられます。
まとめ
以上、多忙な理系大学生の就活についてご紹介しました。早め早めに事前準備を行うことで、学業と両立しながら効率的な就職活動を進めてくださいね。
【参考文献】