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遺族年金は妻死亡の時はもらえないの?

男女カップル

公的年金制度には「遺族年金制度」があります。妻死亡の時に遺族年金を受給することはできるのでしょうか?

遺族年金と聞くだけで、通常は「夫が死亡した時」のみ受け取ることができるものというように思っている方の方が多いのではないでしょうか?

しかし、最近は妻も働く共働き夫婦が増加しています。その妻が死亡した場合、この遺族年金は支給されるのでしょうか?ここでは、妻死亡の時に遺族年金の受給を受けることができるのか調べてみました。

妻死亡の場合に遺族年金を受け取ることができるのは誰?

遺族年金は、配偶者とその子のみが受給することができます。また、妻が死亡した場合、「子供のいる夫」も遺族基礎年金の受給を受けることができます。

尚、夫が60歳となった場合、「老齢厚生年金」を受給することができる方であれば、「遺族厚生年金」と合算して受給することはできません。

そのため、多くの方は、妻の「遺族厚生年金」と夫の「老齢厚生年金」を比較して、妻の遺族厚生年金の方が少額であった場合は、夫の「老齢厚生年金」の受給を行っています。

とは言え、本来は妻が死亡した場合でも、「遺族厚生年金」を受給する権利があることを知っておいてください。


妻死亡の場合、遺族年金はいくら貰える?

昔は夫が「一家の大黒柱」などと呼ばれ働いていましたが、最近では女性の社会進出という時代の背景があることで、夫婦共働きという家庭も増えてきました。

しかし、この共働きにより、万が一妻が死亡した場合に夫や子供が受給することができる遺族年金は非常に少なく、実際に妻が稼ぐ収入の割合が高い家庭ほど注意が必要です。

妻が亡くなった場合の遺族年金は、一年一律779300円受け取ることができます。これは、遺族の方が年収850万円未満かつ妻が生計を維持していた場合に受給することができます。

遺族基礎年金は、子供のいる加入者であれば、18歳の3月末となる高校3年生まで受給対象となります。

その内訳は、第1子・第2子各1人に対し224300円/年、3人目から74800円加算されます。子供が1人の家庭であれば1003600円円/年となります。

また、専業主婦の場合は、妻が死亡した時は夫が遺族年金を受給することができないと思う方が多いと思いますが、夫が一定要件を満たすことで遺族基礎年金を受給することができます。

しかし、妻の死亡が65歳未満であった場合は、遡って過去1年間、保険料の滞納を行っていないこと、かつ、保険料未納期間が3分の1未満であることが条件となります。

このうち、何らかの理由により保険料免除期間があった場合でも、それについては保険料を納付したとみなして計算されます。

もしも保険料未納期間が全体の3分の1以上の場合は遺族基礎年金の受給できないため、将来に渡って未納が続くことのないよう必ず納付するようにしましょう。

尚、共働き夫婦で妻に収入がある場合、「遺族基礎年金」を受け取ることができても、それが「老齢厚生年金」よりも低い場合を考慮し、妻の死亡保障のための生命保険の検討をされておかれる方が良いと言えるでしょう。


共働き夫婦で妻死亡時の遺族年金受給の注意点

遺族厚生年金を受給することについては、亡くなるのが夫であるか、あるいは妻であるかによって大きく異なります。

もしも夫が亡くなった場合、妻は生涯再婚しない限り、終身で遺族年金を受給することができます。実際に、85歳までの総受給額は4380万円にものぼります。

また、共働き夫婦のうち妻が亡くなった場合、遺族年金は、子供のいる夫が受け取ることができます。

厚生年金から遺族厚生年金の支給を受ける場合は夫側に年齢条件があり、また以下のような条件があります。

条件

  • 妻が亡くなった場合の遺族年金を受け取れる遺族は、妻死亡時55歳以上であ
  • 妻が生計維持していた

これらの条件をクリアしてはじめて、60歳から遺族年金を受け取ることができます。


妻死亡で遺族年金を受給できる?妻にも生命保険の備えを

もしも先に妻が亡くなった場合、子供がいれば子に対して遺族厚生年金が支払われますが18歳の3月末時点で受給が終了となってしまいます。

ですので、もしこの時点で受給が終了となった場合、大学資金などの教育資金に回ってしまうことが予想されるでしょう。そして、必然的に受給期間は節約生活を強いられることになると言えます。

そして、もしも夫婦に子供がおらず、かつ夫が55歳未満となれば、遺族年金はゼロという悲惨な結果を招くことになってしまいます。

このようなことから分かるよう共働き夫婦で子供の有無以前に、妻が死亡した時の遺族年金の制度は決して手厚いとは言えません。

夫婦が同等の年収で働いていた状況の場合、先に妻が死亡した場合はその影響が強いことが分かります。

妻が死亡した場合のことを考慮し、生命保険などの保険加入を行っておくのも一つの人生プランのチョイスだと思います。


自営業者で妻死亡の場合に遺族年金はある?

自営業者であっても、子供のいる家庭であれば遺族基礎年金は夫または妻のうちどちらかが先に亡くなったとしても受給することができます。

しかし、遺族厚生年金ではないため、受給することができる総額を計算してもそどうしても低い金額になってしまいます。

一方で、子供を持たない自営業者の場合は、夫または妻のうちどちらかが先に亡くなったとしても遺族年金を受給する対象とはなりません。

 


まとめ

妻が死亡したら、遺族年金を受け取ることができるか否かについて解説しましたが、いかがでしたでしょうか?

結論から申し上げると、妻が死亡した場合も、夫側に一定条件を満たしていれば遺族年金を受給することができます。



【参考文献】




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