夏に食べるイメージが強いスイカですが、最近になって妊娠中にスイカを食べると、むくみ解消、血圧を下げる効果、美容の効果、体調不良防止など様々な効果があるということで注目を集めています。
そんな栄養価が注目されているスイカですが、スイカを食べると妊婦さんにとってどのようなメリットがあるのでしょうか。そこで、妊娠中スイカを食べるメリットとスイカに含まれる栄養について詳しく調べてみました。
妊娠中にはつわり、むくみ、冷えや肥満など妊娠特有の悩みも多々ありますよね。できるだけ妊娠中の不快な悩みを改善するお役立ち情報としてぜひ最後までお読み下さい。
妊娠中にスイカを食べる前の注意点
まず妊娠中に食べるスイカのメリットをお話する前に注意点をお話したいと思います。
食べ過ぎ注意
スイカには水分が多く含まれているため、食べ過ぎると体を冷やし、軟便になってしまう場合があります。時にはお腹に痛みが出て、下痢をしてしまうことも。
農林水産省のデーターによると果物の一日摂取目安量は200ー300グラムまでと言われています。目安とすると大体カットスイカだと一口サイズ6個ほど)までです。
スイカは90%が水分でカロリー自体も100グラムあたり37カロリーと高くないですし、糖分も100グラムあたり9.5gと他のフルーツと比較してもそれほど高くはありません。
しかし、妊婦さんは急性妊娠糖尿病になってしまう恐れもあるので、食べ過ぎには注意が必要です。定期検診などで様子を見ながら、またお医者様と相談をされながら食べて下さい。
食べ合わせ
また食べ合わせについても昔から「すいかと天ぷらは食べ合わせが悪い」とよく聞きますがそれには理由があるようです。
水分の多いスイカを冷やして沢山食べると胃酸が薄まり、一時的に体温が下がって消化機能が低下します。
脂っぽい天ぷらやウナギなど、その他油っぽい食べ物と一緒に食べると下痢をしたり胃腸の調子がくずれやすくなるそうです。特に妊娠中はお気をつけ下さい。
ですが、前述しました通りスイカは100グラムあたり37カロリーと低カロリーに加え、様々な栄養に富み妊娠中の女性をサポートします。
それではどんなメリットがあるのか順番に解説したいと思います。
妊娠中にスイカを食べるメリット①:カリウム、シトルリン:むくみや冷え性の改善
妊娠中は大きくなった子宮の圧迫により足のむくみなどの症状がみられますがスイカに含まれるカリウム・シトルリンはむくみや冷え性の改善に役立ちます。
カリウム
スイカに豊富に含まれるカリウムは、体内の水分調整をし、細胞内の浸透圧を正常に保つ働きをします。
余分な塩分を尿とともに排出する働きがあるため、妊婦さんの悩みの一つであるむくみの解消に繋がります。
シトルリン
さらに、シトルリンという栄養素は血液の流れを良くする効果もあるので、臨月などのむくみやすい時期にはぴったりと言えます。
シトルリンは尿を作る働きを保つアミノ酸の一種なので肝臓機能を助け妊婦のむくみ改善、冷え性に役立ちます。
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妊娠中にスイカを食べるメリット②:シトルリン:血圧を下げる効果
むくみや冷え性改善の効果が期待されるシトルリンには血圧を下げる効果もあります。
シトリルンはアミノ酸の一種で血管を広げて血流をよくしてくれますので高血圧や動脈硬化の予防効果が期待できます。
妊娠中は高血圧になりやすく、妊婦健診の際に指摘されることは珍しくありません。そうしたお悩みをお持ちの方に、スイカは非常におすすめな食材です。
妊娠中にスイカを食べるメリット③:リコピン、ビタミンCやベーターカロチン:美容への効果
このように妊娠中に起こりがちな健康面にも効能の高いスイカですが、健康面だけではなく妊婦さんの美容面にも様々な効能があります。
リコピン
スイカの果肉の赤い色は抗酸化作用があるリコピン。リコピンは、抗酸化作用があり、皮膚の再生を促すことで知られています。また、しみの原因となるメラトニンを抑えます。
リコピンは脂溶性なのでオリーブオイルなどと一緒に食べると吸収率がアップします。スイカとチーズのサラダなんてレシピもたまに良いかもしれませんね。
ちなみに余談ですが、リコピンは赤いスイカに入っていますが、黄色いスイカには含まれていません。でも黄色いスイカのベータカロチンやキサントフィル系の色素も抗酸化作用があり代謝を上げる働きがあります。
ビタミンC
スイカにはビタミンCも豊富に含まれているため、妊娠中の美容メンテナンスにも効果を発揮します。
ビタミンCは水溶性ビタミンで鉄分の吸収促進を促し、また、リコピン同様、シミやそばかすの原因となるメラトニンの増加を抑制します。
さらにビタミンCにはシワやたるみなどの対策に有効なコラーゲン生成に必要な化合物で毛細血管、歯、軟骨、皮膚などの健康を保ち妊娠中の妊婦さんを健康的に保つ働きがあります。
水溶性のビタミンCは加熱に弱く調理で失われやすいのでスイカなどフルーツから摂取することが効率的なのです。
ベーターカロチン
スイカは約90%が水分ですが、ベーターカロチンが緑黄色野菜に匹敵するほど多く含まれています。その量、なんと100グラム中830ugも入っています。
ベーターカロチンは体内に取り込まれるとビタミンAに変換され、髪の健康維持や、視力維持、粘膜や皮膚を健やかに保ち妊婦の美容維持をサポートします。
妊娠中はビタミンなどの栄養素が胎児に送られるため、産後一気に老け込んでしまう場合があります。妊娠中のスイカはそれを防ぐことにも繋がります。
妊娠中にスイカを食べるメリット④:マグネシウム、ミネラル、マンノシダーゼや水分:体調不良予防と将来の骨粗鬆症予防
妊娠中はよく妊婦特有の体調不良を起こしたりしますし、また妊娠によって将来の骨粗鬆症の問題なども心配があります。
スイカに含まれる栄養でこれらの問題をどのようにサポートしてくれるのかを見ていきましょう。
マグネシウム、ミネラル
スイカにはマグネシウム、ミネラルや水分が豊富に含まれており、水分と塩分を同時に補給することが出来ます。
またマグネシウムはカルシウムやリンと同様、骨や歯の形成に必要な栄養素です。
妊娠中は特に栄養が胎児に優先的に供給されるためマグネシウム不足による体調不良、そして将来的な骨粗鬆症の問題などに繋がってしまいます。
マンノシダーゼ
マンノシダーゼは糖質を分解してくれる酵素で血糖値の急上昇を防いでくれます。
体調不良の1つとしてあげられるのが食後の血糖値の急上昇とそれに伴う急低下により気分が悪くなることがあります。
スイカにはマンノシダーゼが含まれているためにこの血糖値の急上昇を防いでくれて緩やかなペースで血糖値が上がるため、その後の血糖値の低下もゆるやかになります。
水分
水分は厳密には栄養素ではありませんが、血液の成分となり栄養素や老廃物などを運ぶ大切な役割を担います。汗や尿になることで体温調節をし、健康を正常に保つ働きをします。
大人の体は約60%は水分でできています。水分が失われると頭痛や吐き気、めまいなど体調不良が起こり、妊婦には起こりやすい情緒不安も助長してしまいます。
季節によっては夏バテの影響を受けやすい妊娠中には、スイカを食べることで健康を維持することにも繋がります。
妊娠中にスイカを食べるメリット⑤:葉酸:胎児の発育を促す効果
スイカには妊娠中、胎児の発育を促す効果のある葉酸が100グラムあたり3ug含まれています。 葉酸はビタミンB群の一種で、ビタミン12と一緒に赤血球を作るサポートをします。
アミノ酸やタンパク質の合成と生成を助け、細胞の生産や再生を助けて体の発育を促すのに必要な栄養素です。
妊娠初期の妊婦さんに必要とされる成分として厚生労働省では1日480ugの摂取を推進しています。
スイカには100グラムあたり3ugなので厚生労働省の基準に達するにはサプリメントの力を借りる方が良いのかもしれません。
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妊娠中にスイカを食べるメリット⑥:食物繊維:妊娠中の便秘改善
妊娠中は大きくなる子宮に大腸が圧迫されたり食欲不振、または食欲過多から便秘に苦しむ妊婦さんも多いようです。
日頃のバランスの良い適量の食事に加え水分、食物繊維の多いスイカなどのフルーツを適量食べることによって妊娠中の便秘改善が期待されます。
妊娠中に食べたいスイカについてのあれこれ
それでは妊娠中に食べたいスイカについてのあれこれ、保存ポイント、見分け方、カット方法などを解説します。
保存のポイント
風通しの良い涼しいところで常温保存します。冷やしすぎると甘みが落ちてしまうので冷蔵庫に入れるのは1玉であれば約2時間半前で十分です。
冷蔵庫にいれると丸ごとなら約2週間、カットしてあるものは2〜3日は美味しさをキープできます。
追熟しないので切ったら早めに食べてしまいましょう。カットスイカはラップに包んで冷蔵庫で保存しましょう。
見分け方
良いスイカの見分け方ポイントは以下の通りです。
- 形が整っているもの
- 重量感のあるもの
- カットスイカの場合はタネが黒く、タネの周りがすいていないもの
- 果肉と果皮の境目がはっきりしているもの
- 縞模様がはっきりしていてハリとツヤがあるもの
- 割れ目や筋が入っていないもの
- 指で軽くはじいいて、軽やかな音がするのは熟している。
カット方法
中心に近いほど甘く、皮の近くは糖度が低めになります。ですのでカットする時は中央部を始点にして切り分けると等分に甘い部分を楽しめます。
まとめ
出産を控え、健康面が気になる妊婦さんにとって、スイカは嬉しい効能が期待出来る食材です。
食べる量などには注意が必要ですが、妊娠中に食べるスイカには栄養面的にも妊婦にはおすすめできる食材です。
この頃は季節を問わず1年中スイカも流通もしていますのでいつでも楽しめる食材です。
妊娠中は特にバランスの取れた食事を心がけないといけませんが、低カロリーで栄養満点なスイカもおやつに加えてみられてはいかがでしょうか?
スイカなど食物から栄養を取るのが一番ですが、妊娠中の食欲はコントロールが難しい場合も・・・。そういう時はサプリを常備しておくと安心かもですね。
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