会社の歓送迎会の司会を任された際、挨拶や司会進行の順番を正確に答えられますか?いつもやっているのを見ているからなんとなくの流れは分かっても、正確な順番となるとピンと来ない人も多いでしょう。
実は歓送迎会で行う挨拶にはきちんとした順番や担当が決まっており、それを間違えるとせっかくの会もなんだか違和感を抱えたまま終わってしまいます。正しい順序を覚え、正確な司会進行が必要になるのです。
今回は、歓送迎会での挨拶の順番及び担当、そして進行の手順について解説します。近々歓送迎会の幹事を頼まれている人は、本番で間違えないためにも一度目を通してください。
歓迎会、送別会の進行手順
歓送迎会おける司会の進行手順は大まかには以下の流れになります。
1.開会の挨拶
こちらは単純に会を始める事を宣言する場であり、幹事が担当する場面です。
2.代表者の挨拶
代表者が一言述べます。当然その場で一番役職の高い人が担当します。
3.乾杯の音頭
グラスをもって乾杯します。一般的にはその場で三番目に偉い人が乾杯の音頭をとる用ですが、場合によっては幹事や司会がそのまま行う事もあります。
4.しばし歓談
乾杯が終わったらひとまずは食事や会話を楽しみましょう。新任者や転出者の挨拶はしばらくしてからになります。
5.新任者、転出者の挨拶
ある程度間を置いてから、会の主役ともいえる新任者及び転出者の挨拶を行います。複数人いる場合の順番は口述します。
6.締めの挨拶
その会を締めくくる挨拶です。一般的にはその場で2番目に偉い人が担当します。
7.閉会の挨拶
司会が閉会の宣言をして終了です。お疲れさまでした。
これらが基本的な会の流れになります。タイミングが前後する事はありますが、順番に関してはほぼこの順番で行うので覚えておきましょう。
続いて、挨拶の順番について解説します。
歓送迎会の挨拶の順番は?
新任者、転出者がともにいる場合、同じ場面で挨拶を行いますが、この時の順番は新任者を先にしてください。必ず新任者→転出者の順番で挨拶を行います。
これは役職や年齢によっては左右されません。例えば勤続40年の大ベテランの退職と3年目の新人の就任を同時に挨拶する場面でも、新任者である新人が先で、ベテランは後になります。
これはマナーとして決められている事ですが、形式的な理由だけでなく、ちゃんと意味のある順番になっているのです。
歓送迎会で新任者の挨拶を先にする理由
新任者を先に挨拶させるのには主に以下のような理由があります。
新任者への配慮
転出者の立派な挨拶の後では、新任者は緊張して挨拶できなくなるかもしれません。下手に緊張させないための配慮として、先に挨拶をさせるのです。
名残惜しさを出す
退職にせよ転職にせよ、転出者とは滅多に会う事もなくなります。ですから名残惜しさを出すためにも、挨拶は後回しにした方がいいのです。
より雰囲気をだし、新人が失敗しないようにという意味も込めてこの順番で挨拶を行うという訳です。では続いて、本番で間違えないように複数の異なる立場の人間が挨拶する際の順番を紹介します。
歓送迎会で挨拶する人が複数いる時の順番
今回の例で挨拶をする人物は以下の6名です
- 新任者A(入社一年目)
- 退職者B(勤続10年)
- 新任者C(勤続5年目、他部署からの異動した部長)
- 退職者D(勤続30年)
- 新任者E(勤続40年、他部署からの異動した部長)
- 退職者F(勤続3年目)
この人たちが同じ場面で挨拶をする場合、順番は以下になります。
- 新任者E
- 新任者C
- 新任者A
- 退職者E
- 退職者B
- 退職者F
新任者が先という前提で、役職が上の人から挨拶を行います。役職が同じ場合は勤続年数が上の人を先に挨拶させます。複雑なようですが、この二点を覚えておけば何人いても順番を間違える事はないでしょう。
歓迎会、送別会での司会進行のポイント
最後に、司会進行のポイントを紹介します。司会を担当する人はタイミングや対応を間違えないよう気を付けてください。
最初の歓談は一時間以内
乾杯を終えてから挨拶に入るまで一般的には1時間程度の時間が望ましいです。ですから乾杯後の歓談は、どんなに盛り上がっても一時間を超えないように気を付けてください。
新人の挨拶の際は場をほぐす
新人はどうしても緊張してしまいます。司会であれば助け舟を出すこともできるので、様子をうかがいながら適宜声掛けをしてみましょう。
飲みすぎない
普通の飲み会と違い、挨拶のタイミングや順番などは酔っぱらってしまうと間違える可能性が高いです。司会を任された飲み会では、いつもより少しお酒を控えめに
した方が賢明です。
まとめ
歓送迎会の挨拶は、最初の挨拶を一番偉い人が行い、締めの挨拶は二番目に偉い人が行います。そして歓談の合間に、新任者や転出者の挨拶を挟む形となります。
新任者と転出者が両方いる場合は必ず新任者を先に挨拶させます。複数の新任者や転出者がいて役職も一緒な場合は、勤続年数の高い人から順番に挨拶させるとよいです。
司会をスムーズに進行するために、挨拶や声掛けのタイミングは事前に決めておきましょう。司会なので過度な飲酒も厳禁です。
一見すると順番がややこしいと感じるかもしれませんが、「新任者が先」「役職が同じなら勤続年数の多い方が先」この二つを覚えておけば挨拶の順番を間違える事はまずありません。
歓送迎会の司会進行は重要な役目ですが、事前に順番やタイミングを覚えておけば、飲み会を楽しみながらでも役目をこなすことはできます。今回紹介した順番をよく覚え、正しい順序で挨拶をさせましょう。