科目の多い公務員試験の対策を始める際、「何から始めればいいかわからない」、「効率の良い勉強方法がみつからない」と悩む方は多くいます。
そこでこの記事では、そんな方たちを対象に試験の流れや優先すべき科目、さらには合格するための学習のコツまでを紹介していきます。ぜひ合格を掴むための参考としてみてください。
重要!試験勉強する前に|公務員試験の勉強方法と合格のコツとは
公務員試験には大きく「国家公務員試験」と「地方公務員試験」とで分かれます。さらにその中でも何になりたいのか、地方公務員では何処の役所かによっても試験の出題科目が大きく変わる点を知っておきましょう。
例えば国家公務員とは、国家総合職や労働基準監督官、裁判所事務菅など、その他にも多数あります。一方の地方公務員では主に役所で勤務するのが大半です。
また、公務員には区分というものがあり、試験先によって様々な区分に分かれています。
事務系区分であれば、法律区分や経済区分などがあり、技術系区分では土木や建築、電気などの区分が存在します。これは自治体によって異なるので確認してみてください。
試験先をある程度絞ることは、学習する上で大切なことです。闇雲にすべての科目を勉強しようとするのは、得策ではありません。試験先を決定してしまい、出題科目を必ず調べるようにしましょう。
また公務員試験は併願も可能で、試験日が被らない日程であれば複数受験可能です。しかしここでいくつか注意がありますので、以下に紹介しておきます。
◆年齢上限などの応募要件を満たしているか
例えば、公務員試験では年齢上限が定められています。主に30歳と指定されているケースが多いですが、地方公務員試験ではその限りではありません。またこの年齢上限は、受験の翌年4月1日時点での条件となります。
◆併願数が多すぎないか
必ず受かりたいからと、受験先をたくさん指定する方がいますが、これには注意が必要です。先にお伝えしたように、受験先によって出題科目が異なるため、対策科目数も増える可能性が高くなります。
これでは重点的な勉強ができなくなり、合格が遠のいてしまう要因になりかねません。併願する場合は、科目が比較的被っている試験先を選ぶようにしましょう。
試験内容と流れとは|公務員試験の勉強方法と合格のコツとは
試験対策を考える前に、試験の内容と流れについて把握しておきましょう。また、この試験の流れについては試験先によっても異なるので、HPなどで確認するようにしてください。以下に簡単な流れを記載しておきます。
◆内定までの流れ
①出願
試験の2~3か月前より受験申込書が配布されますので、申し込み期間内に出願手続きをしておきましょう。
②一次試験
試験先で指定された筆記試験を行います。大体は「教養」と「専門」があり、「小論文」を課す機関もあります。
③二次試験
人物試験として、面接(個別・集団)や集団討論、プレゼンテーションで適正をはかるケースもあります。
④最終合格発表
最終合格したからと安心してはいけません。この段階では、あくまで「採用候補」であり、「内定したわけではない」ということを認識しておきましょう。
ただし地方公務員においては、この限りではなく、この段階で「内定」という場所もあります。
⑤採用面接
採用面接をおこないます。これにクリアして初めて内定が決まります。
必要学習期間はどのくらい?|公務員試験の勉強方法と合格のコツとは
公務員になるための勉強開始時期は、大体「試験の1年前から開始」した方が良いでしょう。ただし「それならもっと早くから」と、それ以上前より試験対策を開始するのも問題があります。
あまりにも長期間の学習期間を設定してしまうと、モチベーションを保つのが難しくなってきます。最低でも半年、長くても1年で合格するような形で、スケジュールを立てることが大切です。
学習効率UP!優先すべき内容とは|公務員試験の勉強方法と合格のコツとは
試験科目の多い公務員試験ですから、効率よく学習することが合格するための鉄則となります。そこでここでは「優先科目」、「時事」、「小論文」、「面接」の4つに分けて効率を高める方法を説明していきます。
◆優先科目
科目の多い筆記試験対策では「どれを先に勉強すればいいかわからない」ということが往々にしてあります。ここでは、効率よく学習を進めるために、先にとりかかるべき科目について紹介していきます。
また以下で紹介する科目は、出題数も多いだけでなく多くの時間を消費します。そのため公務員試験の対策初期段階から、必ず取り掛かるようにしてください。
・数的処理
教養科目である数的処理ですが、全試験での出現率が最も高い重要科目です。また得意・不得意が分かれやすい科目でもあるため、早期からの対策が必要不可欠となります。
・憲法
法律系科目である憲法を先にやる理由として挙げられるのが、「他の法律系科目のベースとなっている」ためです。つまりは憲法の知識をまずは身に着けなければ、他の科目の理解が難しくなってしまいます。
また、憲法の次に取り掛かるべき科目は「民法」となります。行政法の理解を定着させるのに、民法の知識は必須といえるでしょう。
・マクロ経済学
経済系科目であるマクロ経済学で経済学の基礎を学んだ後、ミクロ経済学を学習するようにしましょう。初めて学習する方にとっては、専門用語や数学的要素が多いため、慣れるには時間が掛かる科目です。
◆時事
時事については経済や社会のことはもちろん、法改正にも触れてきます。そのため、試験対策開始から情報収集をする癖をつけておきましょう。試験間近になったら時事系の参考書を暗記すれば問題ありません。
◆小論文
論文対策については疎かにしがちですが、重点を置いた対策が必要です。筆記試験でどれだけ良い成績でも、比重が比較的高めの小論文を適当にしていると合格が遠のいてしまいます。
主要科目が済んだ段階で1本作成し、苦手なようであれば、論文対策の開始時期を早めるなどの工夫が必要となります。
◆面接
面接についても、試験直前からの対策は避けるべきです。対面で堂々と自信を持つための精神面はもちろん、対人力も試されるものですので、短期間で身に着けるものではないことを念頭に置いておきましょう。
目指せ合格!試験対策のコツとは|公務員試験の勉強方法と合格のコツとは
公務員試験の勉強の仕方については、いくつがコツが必要です。ここでは、そのコツについて具体的にご紹介していきます。
◆対策初期段階で一度過去問を解く
自身に特に足りていない知識を再確認するためにも大切な工程です。初めから解けるわけがないと諦めやらない人もいますが、最初だからこそ、試験問題がどのように出題されるのかを把握するのもとても大切なことです。
◆参考書はとにかく解説が詳わしいものを選ぶ
参考書選びの際には、必ず解説がわかりやすく、詳細に書かれているものを選ぶべきです。問題が解けなかった際に、一体どの部分が抜け落ちているのかがしっかりと把握できるようになります。
◆参考書を色々買いすぎない
参考書はなるべく1、2冊に絞り、知識の弱い箇所を集中的に読み込むことが必要です。参考書によっては伝え方がまちまちで、それが混乱のもととなり無駄な時間を増やす要因になりかねません。
◆とにかく過去問をひたすら解く
これはあらゆる試験でも共通していることですが、過去問をひたすら解くことで傾向を知ることや問題文への慣れ、また知識の定着が参考書のみをやるより圧倒的に早くなります。これは特に必ず実行してください。
◆捨て科目も必要
もちろん全ての科目を完璧にしておくに越したことはありませんが、時間が足りなくなって、主要科目を落とすくらいであれば、出題数の少ない科目を削るのも手です。最終手段としてこれは考えておきましょう。
まとめ
ここまでで、公務員試験の全体把握やどのように取り組めば良いのか、また合格するためのコツについて紹介してきました。
公務員試験は、この記事で紹介したような学習方法や勉強の順番、筆記以外を疎かにしないということを徹底していけば、1年の学習期間で十分合格圏に入れるものです。
ここで紹介したことを参考に、効率よく丁寧に学習していき、公務員試験の合格を目指していきましょう。