美容アイテムとしてや、赤ちゃんの肌荒れに効果的な馬油。使い勝手も良く愛用している人も沢山いますが、しばらく放っておいたら臭いがきつくなっていた、なんて経験をした人も多いのではないでしょうか?
臭いを抑える方法を知っていないとどんどん臭くなっていきますし、美容効果にも影響がでないか心配に思う人もいるでしょう。あの独特の臭いを抑えるためにはどうしたらいいのでしょうか。
今回は、馬油が発生させる臭いの原因や対策、臭いが出てしまった馬油の使い方について紹介していきます。いつもあの臭いに頭を悩ませている人はぜひ目を通してください。
馬油が臭い原因は?
あの独特な臭いが発生する仕掛けは、原料となっている馬の油にあります。より正確には、馬油を抽出する過程でろ過しきれなかった馬油以外の成分が、動物特有のにおいを発生させているのです。
そして、馬油は常温での保存では酸化しやすい特徴があり、常温で保存しておくとすぐに酸化して臭いを発するようになります。これらの性質によって、馬油は臭いを発しています。
この臭いは、馬油の原料や加工方法によって大きく差が出るので、臭いが気になる人は、まずは臭いにくい馬油を選んで購入してみるのがいいでしょう。
とはいえ今持っているものがあれば新しいのを買うのは憚られますし、それの臭いを抑えて使えるのが一番です。続いては、臭いを抑える方法について見ていきましょう。
馬油の臭いを抑えるためには?
馬油の臭いを抑えるためには、購入直後から以下の管理を徹底しましょう。
冷蔵庫で保管
酸化は常温で保管しておくことにより加速度的に進んでいきます。ですから買った馬油はすぐに冷蔵庫に入れ、使い時以外は外に出さないようにしましょう。
冷蔵庫に保管した馬油は白く固まってしまいますが、人肌の温度ですぐに溶けるので使用には問題ありません。長く使い続けるためにも、保管方法には気を使いましょう。
高品質の馬油を買う
高品質な馬油は原料や製法から違うため、同じ使い方をしてもほとんど臭いが発生しません。品質にこだわっている馬油のメーカーのものを選ぶと臭いの対処が今までよりも断然楽になるでしょう。
目安としては、馬油100%の表記があるものがよいです。例としてソンバーユが挙げられます。馬油事業の中でも商標登録が認められているのはここだけなので、関連商品であれば安心して利用できます。
必ずしも高いものが良いものとは限りませんので、馬油を買う際には成分をよく確認してから購入しましょう。因みに似た効果を持つホホバオイルは、馬油より保湿成分が高いので、そちらを利用する手もあります。
これらの方法で馬油の臭いを抑える事ができます。では、既に臭いを放つ馬油はどうしたらいいのでしょうか?続けて見ていきましょう。
馬油が臭い時の対処方法
既に臭いが発生している馬油は酸化が進んでいるため、元に戻すことはできません。ですが、他の物を混ぜる事で引き続き使い続ける事ができます。
例えば精油を混ぜる事で、臭いが出てしまった馬油に精油を少し混ぜる事で、アロマの香りがする馬油へと生まれ変わります。特に、ラベンダーの香りが相性が良く、臭いをかなり軽減してくれます。
注意点としては、精油の香りは強烈なので、入れるにしても数滴程度にとどめておかないと却って匂いがきつくなってしまいます。使用の際は少しずつ入れながら程度を確かめましょう。
馬油は臭いが出ても効果は一緒?
実は馬油は臭くなるとにおいだけでなく、効果にも影響が出てくるのです。前述の通り臭いは酸化が原因であり、酸化した馬油は体にいい成分が軒並み無くなってしまいます。
酸化して臭いがでてきた馬油は、人肌への使用は控えたほうがいいでしょう。においに関しては、酸化したにおいは今までと明らかに違うので、簡単に判別できるはずです。
なら、臭いが出てきた馬油はもう捨てるしかないのか、と言われるとそうでもありません。人には適さないだけで、利用方法はきちんと存在しているのです。
馬油がすでに臭い時の使い道
臭いが出てきた馬油の使い道とは、ずばり革製品のメンテナンス用品です。革製品に少量を塗り込む事で馬油が保革油の役割を果たし、革が長持ちするようになるのです。
例えば自分の革靴やブーツなど、革製品に対しての利用が考えられます。ライダーの人であれば一枚は革ジャンをもっている人も多いはずなので、そのメンテナンス用に利用してもいいでしょう。
使用する際は、念のため見えにくい場所で一度試してみて、変な影響が出ない事を確認してください。革はデリケートな素材なため、少しでも長持ちさせるためにもぜひ利用を検討しましょう。
まとめ
馬油の発する臭いは、馬油の原材料である馬の油が原因です。ろ過の過程で除去しきれなかった不純物が酸化することで、あの独特なにおいを発する原因になるのです。
臭いの発生を抑えるためには、酸化を防ぐために冷蔵庫での保存を徹底しましょう。また、高品質な馬油を使えばそもそも臭いを発しにくいので、馬油100%の物を選んで使ってみてください。
酸化した馬油は、人への良い効果が見込めないので使用は控えましょう。変わりに革製品の保革油としての使用が見込めるので、手持ちの革製品を長持ちさせるために利用を検討してみましょう。
馬油と言えばあの臭いはセットだと考えている人もいますが、管理の仕方や購入する種類を厳選することで、臭いに悩まされることなく馬油を使用できます。今回紹介した内容を参考に、正しい馬油の管理を目指しましょう。