感服・敬服・脱帽の使い分けが良く分からない人もいるでしょうが、正しい意味を知ることが大切です。
意味を知ることで、正しい活用もできるようになります。
ここでは、それぞれの意味、使い分けや例文を紹介しますので、悩みもすぐに解消できるでしょう。
「感服」と「敬服」の意味と違い
感服は立派な行動、優れた手さばきに深く感銘を受けた時に活用され、敬服では、感銘を受けるだけでなく、「尊敬する」、「従う」の意味が加わります。
感服では、相手の技量や成果に対して感銘を受けた気持ちなので、これは年齢や立場は関係ありません。
敬服の「敬う」は目下に活用することは少なくて年上や身分が上の人に活用し、相手の立ち振る舞いの様子などに感銘を受けた時に活用されます。
「服」は、「自分に寄り添わせる」の意味があり、敬服にも「服」が使われていて、使い間違えをしても問題ないと感じてしまいます。
しかし、「感」と「敬」との違いからも、感服を目上の人への活用の仕方は失礼とする見解もあり注意が必要です。
感服はどのような活用が効果的?
この言葉は、どんな活用法が効果的なのでしょうか。
部下がいる立場であれば、上手く部下をほめてやる気を出させる必要があります。そんな部下が上手く仕事をこなしたときに「君のあの時の手際の良さには感服した」、「君の技量には感服するばかりだ」、取引先なら「感服します」、「感服です」と活用するのも効果的です。
やる気が上手く引き出せない部下を鼓舞させるときは「感服するのはまだ早い」、「彼の力量を見れば君も感服するだろう」と言い表しができます。
年上や身分が上の人には活用できないと紹介しましたが、上手い活用の仕方をすれば上司にも活用可能です。
あなたのやる気を見せるために「いつか部長に感服させたいです」と活用すれば、あなたのやる気、願望を表現することができるでしょう。
また、タブーとされる年上や身分の上の人に使う時でも、「いたします」の言葉を付けることで許されるケースもありますが多用は避けます。
感服と脱帽は違うの?
脱帽は「降参」、「恐れ入った」、「参った」の意味が強いです。
あなたよりも実力が上であることを認める時に脱帽と使うケースが多く、年上や身分が上の人へは良い活用の仕方ではありません。
日頃の生活の中でも、あなたではまず行動しないことを目の当たりする、聞くこともあり、そんな時に活用します。
例えば、テレビを見ていて、ひったくりを近くにいた学生が捕まえたニュースを見た、聞いたときは、その行動に恐れ入ったと感じます。
そんな時に、「学生のその勇気に脱帽した」と活用します。
スポーツをしている人なら、あなたではできないプレーを目の当たりしたら、「君の運動神経には脱帽だ」という活用の仕方もあります。
ビジネスシーンでは、プレゼンが上手い人に「あなたのプレゼンには脱帽した」と活用します。
感服ではなく敬服を年上や身分が上の人に使う時の例文
敬服をどのように活用したらいいのかと思う人もいるでしょう。
社長が会社のピンチを勇気ある決断をして乗り切った時に「社長の勇気と決断に敬服いたします」のような活用の仕方もあります。
上司の中には、どんな人にも寛大な対応をして、多くの人が常に集まってくる人望がある人もいます。そんな人に「寛大なお人柄にはいつも敬服しております」と活用すれば、効果的にあなたの気持も伝わるでしょう。
日頃使わない言葉を無理に使うと、間違った使い方をして相手に不快な思いをさせることもあるので、無理に使う前に日頃から心の中で活用しましょう。
生活の中で活用できるシーンがあるたびに、口に出さず心の中で使えば恥をかくこともなく、慣れれば適切な場面で活用できて効果的に良い印象を与えられるでしょう。
日記などをつけている人も、日頃から意識して活用すれば、様々な場面で使いこなせるようになります。
「感服」は年上や身分が上の人になぜ失礼?
この言葉は「感心する」の意味合いがあり、あなたと同じ立場の人や目下の人に使う言葉で年上や身分が上へは活用しません。
年上や身分が上の人に、部長が海外の人と会話をしているのを見て「部長の流ちょうな英会話には感心しました」と言ってしまうと、上から目線での言葉のように感じてしまいます。
上司が適切な判断をして指示を出しているのを見て「いつも部長の適切な判断には感心です」などと言ってしまうと、何様だと怒られるかもしれません。
また、感服は「何かしらの行動や言動に感銘を受けて敬意を示す」の意味なので、「感服する」と言ってしまうと、それまでは敬意を払っていなかったのかと思われてしまいます。
誤解を招くような活用法であなたの評価を下げないためにも、誤解を招かない活用の仕方が大切です。
まとめ
感服と敬服は、どちらも意味合いは同じですが、年上や身分が上の人には敬服を使います。
脱帽は「降参」、「恐れ入った」、「参った」の意味合いが強いです。
効果的な活用の仕方を知ることで、ビジネスシーンでも役立てることができるようになるでしょう。