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任意整理後も住宅ローンを借りられる?得する基礎知識

家を購入する時、大半の方が利用する住宅ローン。借入が多くなり任意整理をした経験がある方は任意整理後も住宅ローンが借りられるのか、任意整理の時住宅ローンはどうなるのか不安になっていませんか?

ちょっとした知識を身に着けるだけで大きな不安も解消されます。

そこで気になる住宅ローンの任意整理について、任意整理後の借入についてどのような点を注意すれば良いのかまとめてみました。

まずは住宅ローンの種類を見てみましょう

住宅ローンと言っても種類は様々で、借りられる条件も違ってきます。

住宅ローンを借りる時に一番目につく所はやはり金利です。利用するローンによって支払い金額も大幅に変わってきますので内容をきちんと理解し自分に一番有利なローンを借りることが任意整理を遠ざける策になります。

しかし、どのような種類があるのか詳しく理解している人は少ないです。まずは大まかな種類を見てみましょう。

財形住宅融資

財形住宅融資はお勤めしている方を対象とした借入方法です。借入するにはご利用条件にすべて当てはまる事が条件となっています。

借入申込日より前2年以内に財形貯蓄をしている、財形貯蓄を1年以上継続している、財形貯蓄の残高が50万円以上あるなどの条件があります。

借入する前段階での準備が必要となりそうですが、勤務先から援助(負担軽減措置)を受けられるといったメリットがあります。

フラット35

名前の通り、最長で35年間固定金利で借入が出来るのが特徴の住宅ローンです。ずっと金利が同じなので毎月の返済金額が変わらず、完済まで毎月の支払金額が固定出来るのが嬉しいポイントです。

また、保証料や繰上返済手数料がかからないので余計な出費を抑えることもできます。

他の住宅ローン同様借入に際して審査はありますが、新築・中古・建売など購入する物件に対しての審査が厳しいと言った特徴もあります。

民間融資

民間融資は金融機関(銀行など)のローンになります。銀行によって種類は異なりますが、複数の商品を展開しているため比較しやすいのが特徴です。

職員が自宅や職場に来てくれ手続きをすることも可能なため、忙しい方にはとても便利です。

最近ではネット銀行の住宅ローンも人気を集めています。銀行の実店舗より人件費がかからないため比較的金利も低く、手数料も安い傾向にあります。

しかし郵送でのやり取り、電話が繋がりづらいなど時間面に関してのデメリットが多い為急ぎの人には向いていないようです。

住宅ローンの審査は2本立て!仮審査を通過したからと言って油断は禁物!!

住宅ローンの審査の大まかな流れは仮審査(事前審査)→本審査となります。

まず住宅ローンを借りるためには仮審査(事前審査)に申込をしなければいけません。勤務先や勤続年数、前年度年収、他社借入、家族構成など様々な内容を記入します。

この後取り扱い機関で定められたチェックをクリアした方が本審査に進めます。ここで審査に通らなかった方は、借入基準を満たしていないか個人信用情報に何らかの問題があると考えられます。

ここで注意したいのが、仮審査(事前審査)に通ったからと言って本審査も必ず通るというわけではありません。

仮審査(事前審査)から本審査までの間に他社から借り入れをしたり、ローンの返済が遅延したりすると借入額の減額やローン非承認の場合もあります。

住宅ローンの手続きが完了するまでは他のローンに関しても細心の注意が必要です。

個人信用情報と任意整理の関係性

ブラックリストという言葉を耳にしたことはありますか?ブラックリストはローンの事故情報(債務整理や支払い延滞など)を登録する事を言います。

ローンの借り入れをする際、住宅ローンに限らずカードローンやマイカーローン、クレジットカードを作る時もこの個人信用情報を見られています。

ローンの申し込みをする時に、ローン残高を誤魔化したり、延滞中なのに延滞していないと嘘を記載しても全部分かってしまうので正直にきちんと書くことが重要です。

個人信用情報機関ってどんなところ?

個人信用情報機関はその名の通り、個人の信用に関わる情報を管理している機関になります。利用しているローンの残高や延滞情報、債務整理手続きに関しても載っています。

個人信用情報機関は3つあり、【全国銀行個人信用情報センター(KSC)】、【株式会社シー・アイ・シー(CIC)】、【株式会社日本信用情報機構(JICC)】となっています。

それぞれ3機関とも連携しており、情報を交換したりしているため大体の情報については知られていると思った方がいいでしょう。手数料を払い開示請求をすると現在の自分の信用情報についてみることが出来ます。

任意整理後5年間は新たな借入が出来なくなる?

任意整理をすると5年間は個人信用情報に事故情報が掲載されるため基本的に新たな借入は出来なくなります。

また、任意整理前に作ったクレジットカードやカードローンの更新もストップするため使用できなくなります。新たな借入をしたい場合は最低でも5年経過後ということになります。

3カ月以上の延滞も要注意!!

任意整理をしていないからと言って延滞を長引かせるのはやめてください。3カ月以上の延滞も任意整理と同じように個人信用情報に事故情報が載るため5年は新たな借入が出来なくなることになります。

簡単に言うと、1月の返済分を3月の返済日までに返済しなければいけないという事です。

この時点で、1月分・2月分・3月分の返済が滞っています。3月の返済日までに1月分だけでも返済すればまた1か月猶予が出来ると言った考え方になります。

任意整理がもたらすデメリットとは?

任意整理をするとどんなデメリットがあるのでしょうか?

新たな借入が出来なくなる

先程も説明した通り、任意整理の場合最低でも5年間は個人信用情報に事故情報が載るため新たな借入が出来なくなります。

マイカーローンやキャッシング、カードローン、教育ローンなど自分が借金するのはもちろんですが保証人にもなれません。

また、見落としがちなのが携帯電話です。最近は端末代金を月々の支払金額と合算して割引を受け、実質端末代金無料を宣伝しています。

この【月々の支払金額と合算】という部分がローンに当たるので機種変更や新規で携帯電話を申し込む際に端末代金を現金で一括支払いしなければいけません。

公共料金の引き落としをクレジットカードにしていた人は全て銀行口座引き落としか現金払いに変更したり、アパートの賃貸に際して信販会社を経由する場合は、アパートも借りれなくなってしまいます。

任意整理は5年ですが、債務整理の種類は他にもあり、自己破産などは最長で10年間借入が出来なくなるケースもあります。


住宅ローン利用中でも任意整理可能?

現在住宅ローンを利用している方が任意整理をする場合、住宅ローンを任意整理の対象から除外することが出来ます。自分で任意整理する借入を選択できるという対処方法があるため家を手放さなくて済みます。

個人再生も任意整理同様、家を手放さなくても済みます。しかし、こちらは制度を民事再生法上の制度を利用する必要があるので注意しましょう。

しかし、自己破産は違います。基本的に自分が持っている資産を全て手放すという事が条件となっているため家はもちろん、車や保険なども失う事になります。


任意整理をした後の住宅ローン申し込みの注意点

任意整理前に住宅ローンの借入をしていた方の対処方法は分かりましたが、任意整理後にはじめて住宅ローンを利用する人はどのようなことに注意が必要なのでしょうか?

債務整理をした金融機関は避けて通ることがオススメ!

任意整理などの債務整理をしてから一定期間を経過して、個人信用情報の事故履歴も消えたからと言って同じ金融機関に申し込みをするのは危険が伴います。

個人信用情報以外にも金融機関では任意整理手続きに伴う書類を別で保管していたり、担当した職員がまだ窓口に居たため顔を覚えられているケースも考えられます。

融資比率や返済比率が重要!!

融資比率とは、住宅(建物)の金額に対して借入金額がどのくらいになるかという割合です。

返済比率とは、税込年収に対して年間のローン返済割合になります。

このローン返済割合には住宅ローンだけでなくマイカーローンやカードローンなども含まれます。この数値は低いと収入に対して借入が少ないとされ審査も通りやすくなります。

住宅ローン取り扱い機関によってこの基準は様々なものの、一般的に25%未満が理想的とされています。財形住宅融資やフラット35は30~35%と許容範囲が緩くなっているのが特徴です。


事故情報が載っている期間を有効活用しよう!

個人信用情報に事故情報が載っている期間は住宅ローンを借りたくても借りられないのが現実です。この期間をどのように過ごすかによって、5年経過後の人生が大きく変わることになります。

毎月の返済金額が減ったことにより余裕が出てきたので、ちょっとした贅沢を・・・という事もあります。たまにならいいのかもしれませんが、余裕が出た分全て使ってしまっては意味がありません。

事故情報が消える5年の間に少しでも貯蓄をして自己資金を貯めておくことが重要になってきます。住宅ローンを借りる時自己資金が多いと審査も優遇されるケースが多いです。

低所得でも諦めないで!収入合算制度を利用しよう!!

住宅ローンを申し込む時に大変重要になるポイントが年収です。返済割合などを計算する時にも用いられ、融資可否の重要な判断材料になります。

住宅ローンを借りたくても低所得で条件に合致しない、返済割合が基準内に入らないなどお困りの方はいらっしゃいませんか?

そこでおススメの方法が、収入合算です。連帯債務・連帯保証という言葉を耳にしたことがあると思います。配偶者や両親、子供の収入を自分の収入と合算して申し込む事が出来る方法です。

この場合、収入合算した人も住宅ローンの債務者、保証人にならなくてはいけないという点、提出する書類が増えてしまう事には注意が必要です。

ですが、低所得でも住宅ローンが申し込める嬉しい方法になりますので是非検討してみて下さい。


ペアローンを活用する

旦那さん、奥さんどちらも正社員で働いており一定の年収がある場合はこのペアローンを利用できます。

利用する上で注意する事

先程の連帯債務・連帯保証は1つのローンを2人で組むという形ですが、こちらは夫婦それぞれが1つずつローンを組む形になります。

こちらを利用するには注意が必要で、将来的に夫婦どちらかが離職(途中で退職)するかもしれない場合はその時の返済が1人にローンが2つのしかかる事になります。

夫婦それぞれが団体信用生命保険に加入するので、万が一返済途中で亡くなられた場合は亡くなられた方のローンは保険で完済できます。

しかし、離職の時はローン残高が残りますので定年まで働き続けられると言った方でないとなかなか厳しいようです。

メリットもたくさん!!

ペアローンにはメリットもあり、通常の住宅ローンよりもローンの借入額を多くすることが出来ると言う点もあります。

夫婦それぞれの年収が審査に反映されるわけですので、連帯債務・連帯保証で借りるよりも金額が増えることになります。また、減税措置も両方適用されるため良い事もたくさんあるというわけです。

まとめ

いかがでしたか?任意整理をしたからと言って住宅ローンがずっと借りられないという事はありません。やむを得ず任意整理に至った場合もその後の考えで借り入れの状況は大きく変わってきます。

ちょっとした基礎知識を身に着けておくとこれからの行動に大きく影響してくるかと思います。お金にまつわる問題は大きくなりがちなので困った時はすぐに専門家に相談することが最善です。

なんとかなると放置すると大きく膨れ上がり手に負えない状況になってしまいます。諦めずにまずは1歩踏み出してみて下さい。

※まずは無料で相談の場合、件数が少なくても対応してくれる司法書士さんもいます。
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【参考文献】



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