事務職に就きたいと考えている男性の方は決して少なくないはずです。営業は嫌だ、黙々とする作業が向いている等様々な理由から事務職で働きたいと考えている人は多いでしょう。
しかし現実には、事務職で働いている男性はほとんどいません。どの会社に出向いても、受付にいるのはほとんど女性ではないでしょうか。
男性には向かない仕事なのか、そもそも男性向けの事務職の求人がないのか、原因は何なのでしょうか。今回は事務職に男性が少ない理由と、それでも事務職を目指す為の手段を紹介します。
実際に就職してから「思っていたのと違った」では手遅れです。事務職を目指す男性の方はぜひ参考にしてください。
男性が事務職に抱いているイメージは?
事務職と言われてどんな仕事内容を想像しますか?机に座ってのデスクワークや来客対応は想像しやすいです。加えて営業職と比較する人は、以下のようなイメージを持つことが多いのではないでしょうか。
営業よりも楽な仕事
一日中外を走り回って仕事を取ってくる営業に比べ、社内でずっと雑務をこなす事務職は営業職より楽だと考える人も多いでしょう。ですが当然、事務職にも事務職なりの大変さはあります。
コミュニケーションは最低限でいい
一日中パソコンに向かっているので、来客対応等の時以外は人と関わらなくていいと考える人もいます。ですが一日中社内の人間と一緒にいる仕事だからこそ、些細なコミュニケーションが重要になる場面も多いのです。
経験者でもない限り、その仕事に抱くイメージは実際と違うものがほとんどです。先入観だけで仕事を選んでは、就職した時にギャップに苦しむ事になるでしょう。
では実際に男性の事務職が少ないのは思ったより大変だからなのでしょうか?その理由を見ていきましょう。
なぜ事務職に就いている男性は少ないのか
まず第一に、ほとんどの会社では事務職は女性が担当しています。これは事務職がある程度誰でも対応できるので、女性の産休や寿退社などがあっても比較的カバーが容易だからという事が1つの理由です。
そのため、長く働き続ける事務職に男性を採用するメリットがあまりなく、採用数自体が少ないのです。
そしてもう一つ男性にとってはとても重要な理由があります。事務職は他の職種に比べ給与が少なく昇格が難しいのです。
事務がどれだけ頑張ったとしても会社の業績がぐんと上がる事はありません。そもそもある程度誰でも出来る仕事である以上、支払われる報酬がそれなりなのは当然とも言えます。
男性の事務職が少ない、若しくは就職してもすぐに辞めていくのはこういった理由が大きいのです。では実際に事務職に就職した場合、どんな困難が男性を待ち受けているのか見ていきましょう。
男性が事務職で働く事の大変さ
まず大変なのが金銭的な問題です。事務職に就いた男性は、どれだけ頑張っても給料が上がらず、昇格も他の職種に就いた同期に比べ後回しになります。
独り身ならともかく、結婚して家族を養う立場になった時にこの要素は大きく足を引っ張ります。よほど大きな会社でない限り、事務職では家族を養うだけの給与は望めないでしょう。
続いて精神的な問題が男女関係です。上で述べたように、事務職の職場はほとんどが女性で構成されています。
女性ばかりの職場で一人男性が混ざると、多くの場合コミュニケーションが一気に難解になります。これは同姓と異性でのやり取りの仕方の違いも関係してくるので、自身のコミュニケーション能力では解決できません。
男性で事務職を目指すためには、これらの事態を想定し十分耐えられる人でなければ務まりません。ではこれらを踏まえた上で、それでも男性が事務職に就くためにはどうしたらいいのでしょうか。
それでも男性が事務職に就くための方法
事務職で働くための方法はいくつかありますが、一般的には以下の方法が効果的です。
女性が敬遠する事務職を狙う
労働時間、内容の関係から一般的な女性が避ける傾向にある事務職も存在します。
単純にブラック企業という訳ではなく、女性にとって条件が合わない職場という意味です。しかし男性にとっては問題にならない場合も多いので、そういった事務職は男性でも採用される可能性が高くなります。
webデザイナーとしてのスキルを付ける
事務職の仕事の中には、会社のホームページなどを変更する業務も含まれていますが、この分野は詳しい人があまり多くありません。以前業者にやってもらってそれきりという会社も少なくないのです。
誰もいじれずにそのままになっているなら、改善できる力があるというのは大きなアピールポイントとなります。ホームページの有用性が高まっている現在だからこそ重要視されるポイントでもあるのです。
これらを前面にだして自己PRをすることで、男性でも事務職に採用される確率は高くなります。事務職は良くも悪くも自身のスキルが重要になる仕事なので、自分磨きに精を出すことが結果的に就職に繋がります。
事務職を望む男性がすべきこと
最後に、事務職への就職を決めた段階でやっておくべきことを紹介します。事前にやっておくことで、就職しやすくなるのは勿論、就職後に離職する確率も減らせます。
事務職をしている知人から可能な限り情報を聞く
仕事の本質は経験者にしかわかりませんので、これから目指す職の事を少しでも深く理解するために事務職で働いている人に話を聞きましょう。就職後のイメージがしやすくなりギャップを減らすことができます。
事務職に効果的な資格を取得する
簿記検定や税理士の資格などをもっていると事務職としてプラスの評価を得られるので、就職の際も歓迎されやすくなります。最終的に総務事務や経理事務の職は男性も比較的多いのでそこを最終目標にするとよいです
事務職も他の仕事と同様、就職のために情報を集めてなぜ就職したいかを明確にすることが採用への近道です。事務職だからと一般的な就職活動と同じような準備を怠らないように気を付けてください。
まとめ
男性の事務職が少ない理由は、事務職が他に比べ少ない給与であったり女性中心の職場であったりすることが要因です。給与や出世を本懐とする男性とはあまり相性の良くない職場とも言えます。
それでも事務職への就職を目指すのであれば、事務職に有利なスキルを身に着けて自身の有用性を証明するか、女性が敬遠する職場の事務職を狙ってみましょう。
男性にとっては就職後も決して楽なみちのりではないでしょう。今回紹介したことを参考に事務職への理解を深めておけば、せっかく就職できたのにすぐに辞めてしまうという事は少なくなるはずです。