祝日と祭日は同じものと思ってしまいますが、ハッキリとした違いがあります。
どのような違いがあるかを知ることで、正しい使い方ができるようになります。
ここでは、違いを紹介していますので、悩みや疑問もすぐに解消できるでしょう。
祝日と祭日の違いを知って正しく使おう
祝日は「国が制定した国民の休日」、祭日は「天皇誕生日など皇室の儀式や祭典などが行われる日」という違いがあります。
皇室祭祀令がある時には、この祝日と祭日が混在しましたが、1947年(昭和22年)に皇室祭祀令が廃止されて祭日はなくなりました。
ただ、今でも年配者の方の中には昔の言い方をする人もいます。
祖父や祖母が、なぜこの言い方をするのかと疑問を感じる人もいるでしょうし、昔の呼び方をしたためにお孫さんから指摘された人もいるかもしれません。
なぜ昔の言い方をする人が多いのかというと、皇室祭祀令が廃止されても名称を変えて残っているからです。
皇室祭祀令が廃止される前の祭日の中には、今は呼び方を変えて残っている日もあります。
祭日だった日が急に名称が変わって祝日という呼び方になっても、長い間使っていた言葉なのでそのまま使っていると考えられます。
祝日や振替休日を昔の言い方をして「今日は祭日」と言ってしまうと、お孫さんから「今日は祝日」と言われるかもしれません。
昔の呼び方をしているのなら、お孫さんに指摘されないためにも正しい呼び方をした方が良いでしょう。
祭日との違いを知ったら今の祝日をすべて知ろう
2019年(平成31年)3月現在の日本の祝日一覧は下記の通りです。
- 元日
- 成人の日
- 建国記念の日
- 春分の日
- 昭和の日
- 憲法記念日
- みどりの日
- こどもの日
- 海の日
- 山の日
- 敬老の日
- 秋分の日
- 体育の日
- 文化の日
- 勤労感謝の日
- 天皇誕生日
このように、年間で16日あります。
意味に違いがある祭日が祝日となった日をご紹介
皇室祭祀令が廃止になっても呼び方を変えて国民の祝日として残っている日を紹介します。
2月11日は建国記念日の日ですが、以前は紀元節(きげんせつ)と呼ばれる祭日で、初代天皇とされる神武天皇の即位日です。
昭和天皇の誕生日(天長節)は昭和の日、明治天皇の誕生日(明治節)は文化の日として残っています。
その他にも、「春分の日」、「秋分の日」、「勤労感謝の日」があります。
このように、今も残っているケースもあり、年配者の方の中には、間違えていた呼び方をすることもあります。
以前とは名称も異なっていることからも、正しく覚えておくことが大切です。
また、この日を間違って昔の呼び方を聞いたとしても、皇室祭祀令が廃止前の呼び方をしていると思ってそのまま聞き流してあげるのも良いでしょう。
祝日と祭日に違いはなく同じ休日?
今でも、祝祭日という言葉が使われることがあります。
これは、皇室祭祀令の廃止前は「祝」と「蔡」の違いだけで、どちらも感覚的には同じ休みです。
そのため、皇室祭祀令が廃止されても、祝日と分かっていても祭日と言う言葉を使う人も多いのかもしれません。
今は祭日はなくなりましたが、祖父や祖母が間違えて呼んでも、祝日のことを言っていると理解してあげましょう。
祝日と祭日の違いを知ることで別の使い方もできる
祝日は国が法律で定めた休日ですが、祭日は宗教的に重要な催事などを行う日という意味もあるので、休日でなくて平日でも使うことができます。
キリスト教では復活祭が重要なお祭りでもありますし、仏教では花まつり、近くの神社で行うお祭りの時も祭日と呼ぶことができるでしょう。
現在では法律上での祭日はなくなりましたが、様々な場面で祭日という言葉を使うことができます。
神社のお祭り、親しい人とするパーティーなどで、宗教的な催事を行う時のお知らせをするときには、祭日という言葉を使って案内状を書いても良いでしょう。
皇室祭祀令廃止前は、祭日が制定されて休日だったために今の祝日と混同してしまいますが、今は宗教的なお祭りごとをする日として使っても多くの人が理解できるでしょう。
まとめ
祝日と祭日には違いがあり、皇室祭祀令が廃止されてからは祭日がなくなりました。
年間16日の祝日があり、その中には皇室祭祀令の廃止前に祭日だった日が祝日になった日も含まれています。
どちらも意味は違っても休日なので、年配者の中には休日という意味で呼んでいる人もいると考えられます。
祝日と祭日との違いをよく知ることで、正しい使い方ができるようになるでしょう。