ガチョウとはどんな鳥なのかと気になりますが、アヒルとは違った特徴があります。
ガチョウを良く知ることで、食品や羽毛商品の選び方、植物の育て方にも、今までとは違う見方や考え方ができるようになります。
ここでは、どんな鳥なのか、アヒルとの違いなどについて紹介していますので疑問もすぐに解消できるでしょう。
ガチョウとはどんな鳥?
ガチョウは、カモ目カモ科の鳥で、和名がガチョウで学名は「Anser cygnoides/Anser anser」です。
3500年前にガンを家畜化したとされ、ハイイロガンを原種とするヨーロッパ系とサカツラガンを原種とする中国系の2種に大別されます。
古代エジプトでは、すでに家畜化されていたとする見解もありますが、これはガチョウではなくて「エジプトガン」だとする学者もいるようです。
とても警戒心が強く、知らない人や動物が近づくと大声で泣くことから、番犬代わりになると言われていたようです。
短期間で成長し、肉や卵は食用、羽毛は布団やダウンジャケット、バトミントンのシャトルなどに活用されています。
ガチョウ・アヒル・カモは別種?
ガチョウとアヒルは見た目が似ているので、同じ種類なのかと思うかもしれませんが、全く別の種類です。
アヒルもカモ目カモ科の鳥ですが、原種はマガモです。
ガン(雁)を家畜化したのがガチョウで、カモ(鴨)を家畜化したのがアヒルとなります。
アヒルとカモは同じ種類ですが、ガチョウは別種と覚えておきましょう。
鴨のフォアグラとガチョウのフォアグラどっちが美味しい?羽毛はどっちの品質が良い?
世界三大珍味の一つであるフォアグラは、ガチョウやアヒル、鴨の肝臓を肥大させて得ることから、どちらが美味しいのかと思う人もいるでしょう。
ガチョウのフォアグラは、濃厚なコクがあり、肉が溶ける温度が高いので調理法も豊富で高級品として扱われているようです。鴨のフォアグラはあっさりなので、こちらの方が好きな人もいるでしょう。
羽毛でも、体型や羽根の形からガチョウの方が品質は良いとされています。
ガチョウは植物を育てるために活躍!
ガチョウは、雑草や虫を食べるため、畑などにガチョウを放して害虫や雑草の対策をしている農家もあります。
農作物などの植物を育てる時に対策が必要となるのが害虫や雑草です。害虫や雑草が増えることで農作物に悪影響を与えます。
ハマキガ科(Tortricidae)の虫は広食性の害虫で、花や野菜などを加害するため、薬剤散布などで防除することになります。
花なら効果的な対策になるでしょうが、食用の植物では使われている薬剤の付着が心配です。
ガチョウが害虫を食べてくれれば害虫被害も減ることで薬剤散布をしなくても農作物を育てることができます。
中国系のガチョウは軽いため、畑を踏み固めてしまう心配もなく、糞が肥料にもなるとされ、農作物を栽培するときには大きな助けとなっているところもあるようです。
アヒルとガチョウの違い!簡単な見分け方とは
アヒルとガチョウはよく似ているため、見分けるのが難しいと感じる人もいるでしょう。
体の大きさでは、ガチョウは大型で、アヒルは小型の鳥です。
首の長さにも特徴があり、アヒルは首が短いのに対して、ガチョウは首が長いです。
鳴き声では、アヒルは「ガーガー」と鳴くと表現されますが、ガチョウは汽笛のように「クワァー」となくとも表現され、鳴き方にも違いがあります。
ガチョウとアヒルが一緒にいる時でも、このような違いで見分けることができるでしょう。
まとめ
ガチョウは雁が原種となっている鳥で、3500年前には家畜化されていたと言われ、アヒルとは別種です。
フォアグラ、羽毛もガチョウの方が高級品として取り扱われています。
ガチョウは害虫や雑草を食べてくれるので、植物を育てる際にも活躍しています。
体の大きさや首の長さ、鳴き方でアヒルとガチョウを見分けることが可能です。
ガチョウのことを良く知ることで、食品や羽毛商品選び、植物の育て方にも、今までとは違った見方や考え方ができるようになるでしょう。