亥の子に行う行事には何の意味があるのかと思う人もいるでしょうが、色々な願いを込めておこなわれます。
行事の意味を知ることで、その行事の大切さを知ることにもなります。
ここでは、行事の意味、歴史などについて紹介していますので、疑問もすぐに解消できるでしょう。
亥の子はいつ?
亥の子(いのこ)とは、旧暦の10月の初めの亥の日で、新暦が使われる現代では、11月の初めの亥の日が亥の子です。
行事を行う地域もあり、この行事は、平安時代には宮中で定着していて、収穫時期でもあったことから収穫の祭りとして庶民に広まったとされます。
亥の子餅とは
亥の子餅は、行事の時に食べるお餅で、猪の子供に似せた形をしたもの、表面に小豆をまぶしたもの、紅白餅など、地域によって様々です。
このお餅を食べれば病気にならないと言われ、無病息災を願う儀式としておこなわれます。
猪は子沢山なので、子孫繁栄の意味も込められます。
亥の子突きとは
お餅を食べる行事以外にも、「亥の子突き」をおこなうところもあります。
この行事では、地域の子供達が歌を歌いながら、亥の子石と呼ばれる石につないだ縄を引きながら一軒一軒を回って地面を突きます。
地面を突くことで、土地の悪い霊を鎮めて神様に力を与えると言われています。
この時に子供たちが歌う「亥の子の歌」は、各地域で異なるのも特徴です。
亥の子に火を使い始めれば安全!
地域によっては、「炬燵(こたつ)開き」や「炉開き」をするところがあります。
これは、陰陽五行説で「亥」は水にあたることが理由のようです。
水を意味する「亥」の日に火を使い始めることで、火災から逃れることができると考えられ、江戸時代には、この日に餅を食べて、火鉢や囲炉裏、炬燵を使い始める風習が広まりました。
薪を使うストーブ、囲炉裏などがある家庭は、この日から使い始めるのがいいかもしれません。
あくまでも迷信の一つですが、特別な日を作ることで、火を使うことの怖さを改めて考えるきっかけにもなり、自然と火災が起こらないように気を付けるきっかけになります。
家族で集まってお餅を食べながら、火を扱うことの大切さや怖さを話し合うのも良いでしょう。
茶道でも亥の子に炉開きをする
茶道では、昔は一方から風が入る風炉を年中使っていましたが、現在では夏に風炉、冬には炉を使うところが多いです。
この夏用と冬用を使い分けるタイミングの日ともなっています。
茶人の正月とも呼ばれ、茶事で振る舞われるお菓子に亥の子餅がもちいられるそうです。
まとめ
亥の子は、旧暦の10月の初めの亥の日のことを指し、行事をするところもありま
「亥」には水の意味もあり、この日に火を使い始めると火災が起こらないと言われていて、茶道でも炉開きを行います。
何気なく参加している行事も意味を知ることで、その行事の大切さを知ることにもつながるでしょう。