以降は現在を含む表現なのかと気になりますが、正しい意味を理解することが大切です。
正しく意味や使い分けの仕方を理解することで、相手に誤解を招くこともなくなるでしょう。
ここでは、意味や使い分け、会話で使う時の注意点などを紹介していますので、疑問もすぐに解消できるでしょう。
以降は現在が含まれる?含まない?
「12時以降」と表記する場合、「12時」は含まれるのか、含まないのかと疑問を感じる人もいるでしょう。
意味は、「その時点からずっと後」の意味で、「12時以降」と表記した場合は「12時」も含みます。
以降の反対語は以前で、「その時点からずっと前」の意味になるので、「12時以前」と表記すれば、「12時」も含んだ前ということになります。
社内書類の作成や手紙などでは、手書きではなくWordやEXCELなどで作成する方法が多くなり、漢字は自動的に適切な文字に変換されるのであまり意味も考えず作成してしまうことも多いです。
以降のように、日本語は英語よりもハッキリと意味が分からないような漢字も多いです。
しっかりと意味を理解することで、伝えたいことを正しく書くことができるようになります。
以降は以後と同じなの?
以降と同じような漢字に「以後」がありますが、違いがよく分からない人もいるでしょう。
意味はほぼ同じなのですが、使い方が違います。
以降では、表記された日時に重点を置きますが、以降は表記されている日時から先に重点が置かれます。
「12時以降から」と表記すれば、12時の時間に重点が置かれ、それから先であればいつでも良いという意味が強くなります。
「12時以後から」と表記すれば、12時の時間よりも、それから先が重要という意味が強くなります。
以降に似た意味の以来はどんな時に使うの?
以降に似ているのは、「以後」の他に「以来」もあります。
以来は、「ある時から現在までずっと」の意味があり、過去から現在までの期間を示し、未来のことは表しません。
「○○以来」と表記すると、「○○の時点から今まで続いている」の意味になります。
以降では、「平成5年以降」と表記すれば、過去から現在以降も続く意味があり、過去から未来まで表すことができます。
ただ、「去年以来姿を見せていなかったが、昨日姿を見せた」と表現すると、現在は状況が続いていないことになり、現在は含まれない表現ともなります。
以降の以がつけばその時間・所を含む
似たような文字でも使う方法が異なり、日本語は難しいと感じる人もいるでしょう。
ただ、「以」という文字には、表記された時間や所を起点として、それから前や後を示します。
そのため、「以」の文字が使われている時には、基本的に示されている日時などは含むと覚えておくと良いでしょう。
以降を正しい使い分けをしても会話では勘違いされることもある
文章では、基本的には文面が後にも残るため、正しい使い分けをしていればトラブルも避けられるでしょう。
しかし、会話でこのような言葉を使う時には注意が必要です。
会話では、録音をしない限り、相手がどのようなことを話したのかを残すすべがありません。
「以降」などの使い分けや基準は、相手の感覚で理解しているケースも多く、話を聞いた人の中には、基準となっている現在が含まれないと理解していることもあります。
このことで、「言った」、「言っていない」でトラブルとなることも考えられます。
そのため、このような言葉を使う時には、相手がどのように理解したのかを確認することが大切です。
まとめ
「以降」は、「その時点からずっと後」の意味なので、現在も含んだ表現になります。
この漢字と似たものに「以後」「以来」がありますが、それぞれで使い分けの仕方を理解しておくことが大切です。
基本的には「以」が使われていると、現在も含むと考えておくと良いでしょう。
ただ、会話で使う時には、相手がどのように理解をしているかが分からないため、トラブルを避けるためにも確認は必要です。
正しい使い分けをすることで、相手に誤解を招かないような表現もできるようになるでしょう。