受験勉強は今後の人生に大きな影響をもたらす大事な事柄です。試験が近づけば一日のほとんどの時間を机に向かって勉強という方も多いのではないでしょうか。
受験勉強は質も量も大切なのですが、ただやみくもに長時間勉強すればいいというものでもありません。なぜなら人間は時間によって調子が変わるので、同じ勉強をしても時間時間によって成果が変わるからです。
そこで今回は、受験勉強がはかどる時間帯やうだつの上がらない時間帯での勉強方法、そしてスケジュール通り勉強できない人のための対策をご紹介します。
同じ時間勉強するならより効率的に学習したいものです。今の自分の勉強スケジュールと比較することでより効果的な勉強方法が見えてくるでしょう。
受験勉強は何時間すればいい?
今の自分の勉強時間は十分なのかどうかは、受験生なら一度は考えた事のある事柄かと思います。結論を言えばその人の目標や学力によって変わってくるので勉強時間の正解はありません。
ただし他の人がどの程度勉強しているかは把握しておいた方がいいでしょう。受験は自分との闘いであると同時に他の受験生との競い合いでもありますので、他人がどれだけ努力しているかは知っておいた方がよいです。
一般的に高校受験を控えた中学生の場合、勉強時間の平均は帰宅~就寝までの4~5時間以内になる場合が多いようです。休日になると9~10時間以上を勉強に充てる人もちらほら出てきます。
続いて大学受験を控えた高校生の場合、学校でも自主学習や早帰りが多くなるため平日休日を問わず毎日10時間前後勉強している方が多いようです。大学受験は高校より項目が多くなるので時間も必要になります。
勿論この時間が絶対ではなく、長いからいいという話でもありません。ただ他の人はおおよそこの程度の時間を勉強に充てているという事を知っておけば、自分の今の努力が足りているかの指標になるはずです。
それを頭に入れた上で、実際に長時間受験勉強をする上でより計画的な時間の使い方を見ていきましょう。
受験勉強のはかどる時間帯とは?
勉強がはかどる時間帯とは、結論から言うと午前中、それもなるべく早い時間です。朝早い時間は「集中力のゴールデンタイム」と言われることもあり、集中力が続きやすく勉強に向いている時間なのです。
ここで行う勉強は主に過去問や問題集など頭を使う勉強に取り組みましょう。頭を働かせる勉強は集中力が続かない時にやっても中途半端になるので、朝方に集中して行うのがよいです。
そしてもう一つ大事な時間帯が、「就寝前の2時間」です。ここではその日勉強したことの総復習を行います。
人の記憶は寝ている間に整理されるといわれています。ですから就寝の前にその日一日勉強したことを再度復習することで、寝ている間に脳に記憶されるため勉強したことが覚えやすくなるのです。
ちなみに就寝前と言っても遅くまで起きていては脳の働きも鈍り効率も悪くなります。早朝が一番勉強の効率がいいことから考えて、22~23時には遅くとも勉強を切り上げ、最低6時間は睡眠を確保しましょう。
ですから受験勉強中の生活スケジュールは早寝早起きを心掛けたほうがよいです。早朝と就寝前をうまく使う事で勉強の効率もアップします。
調子の乗らない時間帯はどうやって受験勉強する?
調子の乗らない時間帯とは、詰まる所午後以降の時間帯のことです。昼食後は満腹感から眠くなりやすいですし、午後以降は少しずつ疲れも溜まってきて集中力が落ちてきてしまいます。
そんな午後からの勉強内容は、過去問など頭を使うものではなく単語暗記や軽い問題集などの比較的頭を使わない勉強をするとよいです。集中力が切れているときに難しい勉強をしようと思っても続きません。
ですから比較的負荷の軽い内容の勉強をすることで、午後以降でもストレスなく勉強を続行することができます。常に難しい内容を勉強する必要はないので、長時間の受験勉強でもメリハリをつけていきましょう。
因みに午後以降どうしても眠気が抑えられないという場合は15分ほど仮眠をとったほうが良いです。頭がすっきりするのでその後も集中して勉強に取り組めるはずです。
受験勉強が時間通り進まない時の対策
予定通り勉強が進まなかったという事は誰にでもあります。その時考えるのは自分の努力不足を嘆く事ではなく、なぜ予定通り勉強できなかったのかに意識を向けましょう。
例えば休憩しすぎたのが原因であれば、休憩時間をきっちり決めたりどこまでやったら休憩をするかを明確に決めたりといった対策が取れます。範囲が広すぎたのであれば範囲の調整を考えたほうが良いでしょう。
とにかく原因を見つけて対策を考えなければまた同じことの繰り返しになる可能性が高いです。長い受験勉強は努力の精神論だけでは乗り切れないので、二度同じことにならないための策を講じてください。
これは時間の無駄!受験勉強でしてはいけない事
ここでは受験勉強で陥りやすいNG勉強方法を紹介します。時間の無駄になる場合が多いので、きちんとスケジュール管理をして以下のような勉強方法にならないよう気を付けてください。
夜更かししての勉強
恐らく一番多くの人がやっていて、なおかつ一番NGな勉強方法がこれでしょう。
上で少し述べましたが、睡眠には記憶を整理すると同時に明日のために脳を休めるという大事な役割があります。睡眠時間の足りない脳では勉強しても頭に入らない上、次の日の勉強までおろそかになってしまいます。
勉強時間を作りたければ夜更かしをするのではなく朝早く起きて勉強しましょう。受験生の勉強スケジュールで就寝時間が遅いのは絶対にNGです。
どの問題集も最初から順番に解いていく
問題集を毎回最初から最後までやるという事は、すでに理解している問題に繰り返し時間を割いているという事です。最初の内はいいですが、後半以降は時間の無駄が大きくなります。
ある程度勉強が進んできたら自分の苦手分野に絞って勉強を進めてください。得意分野はたまに復習する程度でも大丈夫なので、苦手を少なくしてより多くの問題に対応できるよう準備するべきです。
まとめ
受験勉強の効率的なスケジュールは、朝早く起きて過去問など頭を使う勉強→午後は暗記などの軽い勉強→就寝前はその日の復習→遅くとも23時には就寝、という流れで効果的に勉強を進めることができます。
10時間以上勉強する日も多い受験勉強は、ただがむしゃらに時間を使って勉強しただけでは効率的とは言えません。適切なタイミングで適切な内容を勉強することでよりスムーズに頭に記憶することができるのです。
勉強方法が分からない、今の勉強方法では不安、という方はぜひこのスケジュールでの勉強を試してみてください。最初は慣れないかもしれませんが、続けることで今までより勉強の成果が出やすくなるでしょう。